ABテストって意味がないのでは?こんな考えがもしあるようでしたら、ABテストには意味があるとはっきり断言できます。
特にWeb担当者でまだABテストをしたことがないという人は、是非この機会に正しい手法と設計を理解した上でABテストを実施してみてください。
押してほしいボタンの色やテキストを変えるだけでもユーザーの行動に変化がでてきます。
ABテストは正しい手法と設計でサイトを大幅に改善する事が可能
Webサイト運用には必ずと言っていいほど大切なことがあります。それは常にPDCAを回し続けること。
現状維持のWebサイト運用では利益はもちろん、適切な効果を出していくのは難しいです。
特にWeb業界は日進月歩。とても早いスピードでトレンドや技術が進化していきます。
今回はこれからABテストをしてみたいという人やすでにABテストを実施しているけどなかなか成果が出ないという方に知ってほしい意味のあるABテストを行い、失敗しない為の考えをお伝えします。
ABテストを始める前にサイトの課題を洗い出そう。
サイトのABテストを始める前に必ずやらなければならない事があります。
それは現状サイト分析です。決して思いつきでテストをしてはいけません。それはABテストを失敗させる要因の一つになります。
ABテストをする前に行う事は、分析をして現状運用しているサイトが抱えるボトルネックを見つけ出し、そのボトルネックを改善したらどのような効果が見込めるかを考える必要があります。
もしくは〇〇のページのコンバージョン率(CVR)を向上させたい。や次ページへの遷移率を向上させたいなどの明確な目的があった上でのテストを行うことが大切です。
ここでポイントになる事は、課題には必ず仮説を立てましょう。なぜこのような課題が生まれているのか。何のためにABテストを行うのか。を明確にして次のステップに移りましょう。
サイトの課題を出したら改善案を出す。
課題が出せたら次は改善案を出しましょう。
サイト分析の結果、分かった課題に対して〇〇のような改善案を試して見る。この改善案を行うことで〇〇のような効果が得られると仮定します。といった流れでテストを行うことがABテストをスムーズに進めるための考え方です。
この手順を怠ると後々効果測定の分析でレポートが独り歩きしたり、何のためにABテストを行ったのかと迷ったり、納得感の欠ける分析結果になってしまうこともあります。
ABテストの施策がぶれないためにもしっかり準備をしましょう。時には施策共有の為に事前に資料化する事もあります。準備ができたら次のステップです。
ABテストに意味を持たせるKPIを設定しよう。
KPIについては以下参照。
KPIは(Key Performance Indicator)の略称で、日本語では「重要業績評価指標」と言われます。経営にはさまざまな種類の業績評価指標が使われますが、KPIはその中でも「キー(重要な)」となる指標で、目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかどうかを計測する役割があります。
引用元:https://udemy.benesse.co.jp/marketing/kpi-meaning.html
ABテストをするときは必ず設定が必要になるKPI。理由は実施するテストの評価軸になるからです。
このKPIが設定されていなければテスト結果をどのようにして評価すれば良いのかわからなくなってしまいます。
ABテストをすることによってコンバージョン率を向上させたいのか、ページ遷移率を向上させたいのか、クリック率の効果測定したいのか等をはっきりさせるのがKPIです。
例えば今のサイトはコンバージョン率が低下傾向になってきている。ボタンの色が目立たないからかも知れない。クリック率も低下している。という課題を抱えていたなら
ボタンの色を暖色系に変えて目出せよう。尚且ボタンと認識しやすいように角丸のボタンデザインにしてABテストをしてみよう。という考えになるかもしれません。
ここでKPIとなるのはボタンのクリック率とコンバージョン率になります。テストが終了したらKPIに設定したコンバージョン率とクリック率がどのように変化したのかを評価します。
KPIを設定したら次のステップです。
ABテストの設計ができたら早速テストを開始しよう
ABテストツールを使用してテストを開始しましょう。
ABテストにはページスプリットテストという手法とエリア別テストの2種類があります。
要はテストページと通常ページの2枚を用意して出し分けテストを行うことがページスプリット。
1ページ内のパーツテスト(パーツ出し分けテスト)がエリア別テストです。
よく期間はどのくらい必要ですか?という質問がありますが、期間はそれほど重要ではなく、貯まる母数が大事です。
母数が大きければ大きいほどそのテスト結果の信頼度は向上します。母数というのは例えばUUの数やコンバージョン数の数の事を言います。
僕はテストを行う時はだいたい1〜2週間を目安に行いますが、母数が早く貯まれば1週間位でABテストを停止する事もあります。
ABテストを停止したら次のステップです。
ABテストの結果を分析しよう
ABテストの結果を元に分析を行いましょう。
なぜこのような結果がでたのか。想定どおりの結果だったのか。KPIに対してABテストの判定はどうするのか等
考察を行いレポートを作成しましょう。それは例え仮説に対して想定通りの結果が出なかったとしても自分の経験とノウハウ、社内のナレッジにになります。
この時点でもう失敗ではありませんよね。
かつてエジソンはこう言っていました。
失敗したわけではない。
それを誤りだと言ってはいけない。
勉強したのだと言いたまえ。
私は失敗したことがない。
ただ、1万通りの、
うまく行かない方法を
見つけただけだ。
by トーマス・エジソン
ABテストも同じことが言えます。
必ず自分の考えた結果通りになるとは限りません。でもそれが逆に勉強になって良いのです。
様々な発見や気付き、そしてユーザー目線を養う訓練にもなります。
考え方の切り口だって変わってきますし、メリットが多いです。
その中でも自分の仮説通り、想定どおりにABテストで結果が出た場合は格別の喜びが待っていることも事実です。
是非今回紹介したステップを元にABテストを行ってみてWebサイトの改善を行って見てください。
コメント